Rikuです。無事に最初のセメスターが終わりほっとしている一方で、他の人のポストにあったったようにもう1/8が終わってしまったのか、という感慨があります。
このセメスターに僕がとった授業はECO101(Emiriと同じ),MAT216(Daigoと同じ),FRE103(Mahoと同じ),PHY105の四つです。授業の説明が一部かぶってしまうかもしれませんが、その場合はできるだけ自分なりの補足をしていこうと思います。これがスケジュールです(履修システムの理由でPHY103になっているところはPHY105です)。
ECO101 Introduction to Macroeconomics
マクロ経済学の入門クラスです。内容は財政および金融政策、経済指標、需要供給曲線やKeynesian crossなどの図式、税制度、様々な経済理論(ケインズ主義、マネタリズムなど)、不況の原因(特に’07~’09の不況)などです。「最初の経済学の授業では理論的なことを学ぶばかりで少し無味乾燥に感じた」という他大学の友人に聞いたことがあるのですが、この授業ではeconomist誌やコースパケット(副教材)のリーディングで時事との関連を学べるほか、レクチャーでも実際の出来事に即した説明が多かったため、理論と実例を両方絡めて学べた気がします。プリセプターとも仲良くなり、毎週オフィスアワーに行くようにしていました。
個人的にはアメリカの経済のシステムの日本との違いが分かったことが大きかったです。例えば、アメリカのpass-throughと呼ばれる企業は法人税の代わりに所得税を支払っており、現在ではアメリカ経済全体でpass-thorough企業が大きな割合を占めるようになっています。実際、今回の税制改革時にも法人税率とpass-throughの税率をより公平に減税するような措置がとられました。このクラスではこのようなアメリカ経済の詳しい事情を学べたことが非常に良かったと思っています。
MAT216 Accelerated Honors Analysis I
数学専攻志望向けのクラスで、Analysisという名前になっているにもかかわらず線形代数、群、環、体などの代数も学び、続きのAccelerated Honors Analysis IIでは多様体などの幾何も学びます。数学部に入るのに必要な要件がこのI,IIの2クラスで済むので、大学側としては2セメスターで生徒に様々なトピックに触れてほしかったのかもしれません。宿題の証明問題ででなかなか時間はかかるものの、とても面白いクラスでした。
Problem session/Tutoringというものがこのクラスにはあり、指定された時間に指定された教室に行くとクラスメイト同士で宿題を協力して解けたり、上級生の話を聞けたりします。(ただし、僕が行ったときには、「自分のお気に入りの変数はΞだ」、「0=1の証明を発見した」といった会話が飛び交い、「計算用紙がなくなった」と言って、トイレに備え付けの手をふくための紙に数式を書き連ねる人がいたため、むしろ証明に集中できなかった記憶があります…)
FRE103 Intensive Beginner’s and Intermediate French
中学や高校で数年フランス語を勉強したくらいのレベルの人向けのクラスです。フランス語などの言語のクラスは最初にプレイスメントテストを受けてレベル別のクラスに分けられます。例えば全くその言語を学んだ経験がなければ101,逆に十分な言語運用能力があれば107,108番台のクラスをとばして入学時にlanguage requirementを免除されることもあります。(具体的なクラスは言語の種類によるかと思いますが、フランス語のlanguage requirementでは最低FRE107,FRE108レベルの言語能力が要求されます。日本語を普段使っていた僕のような留学生の場合、母国語でこのrequirementを満たすこともできます。)
授業は週五回毎日で、宿題で単語や文法を予習し、クラス内ではや学んだことの確認、その時々でのアクティビティを行いました。宿題、授業の内容は様々で、小作文、作文、映画をみてそれについてディスカッション、Le Monde誌などの記事を読んで内容をプレゼン、リーディングなどがありました。これに加えてクラス内の試験、インタビューなどもあり、毎週が忙しいかったです。僕が入学以前にフランス語を勉強したのはギャップイヤーの間だけだったので、正直最初は授業についていくのに苦労しました。ただ、先生は授業外でも親切に学習を手伝ってくれましたし、language tableにも行くようにしていたので最初に比べフランス語にも慣れてきました。
PHY105 Advanced Physics (Mechanics)
力学の授業です。ニュートン力学から始まり、ラグランジュ力学、特殊相対論などを学びました。ちなみにこのクラスには続きのクラスとしてPHY106があり、電磁気学などはそのクラスの内容です。授業はレクチャー、プリセプト(クラスの人数が多くないのでこの二つの違いはあまりありません)、ラボからなっています。プロブレムセット、リーディング(基本的に週50ページ以下です)が主な宿題です。そして、このクラスにもプロブレムセッションがあります。
レクチャーではニュートン力学で最初に記述した運動をラグランジュ力学で記述し、どの物理量がより根本的なポイントなのかといったことが後に分かるというようになっており、具体的な運動だけでなく、物理学の概観のようなものがつかめる授業だったと思います。
ただし、このクラスは今年から授業方針が変わったようで、それによる運営面の混乱が多少あったと思います。それによってなのかは分かりませんが、最初の週はPHY103と同じレクチャーを受ける必要があったり、ラボがPHY103と合同だったりと、必要以上に進度が遅くなって簡単になってしまっている気がしました。
今セメスターの感想としては全体的には面白い授業が多く、クラスを楽しむことができました。思ったよりも4クラスで余裕があったので、次のセメスターでは5クラス目にチャレンジしようと思います。
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ブログランキングからアクセスしてきましたのぼるです
ここでプリンストン大学というものを初めて知ることができました
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コメントありがとうございます。今後もブログを通してプリンストンの大学生活をお伝えしていくのでよろしくお願いします。
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